農業体験で気持ちをひとつに

2021-11-12 09:51:33

写真提供 中国駐大阪総領事館

衆議院選挙を終え、街なかやSNSにものんびりとした雰囲気が漂っていた頃、ツイッターに連日投稿される無数の政治関連ツイートの中でも、牧歌的で素朴なツイートがネットユーザーの注目を集め、多くの「いいね!」やリツイートのほか、「日本中の政治家が選挙に奔走する間に、中国の領事館の外交官は日本の田畑の収穫を気遣うことで、人の心に寄り添おうとしている」といったリプライも寄せられた。

これは1030日に中国駐大阪総領事館の薛剣総領事が館員と共に岸和田市を訪問し、地元の若者や中国人留学生と共に「中国総領事館の農業一日体験」イベントを行った時のことだ。薛総領事は率先して野菜を収穫してサツマイモを掘り、農業に不慣れな日本の若者や中国人留学生に収穫のイロハを指導した。作業のあと、参加者と農家の人々が車座になって中国の様子や人々について、経済や社会の発展、両国の農村や農民の過去と現在などの様々な話題に花を咲かせたが、薛総領事はその席で中国式のゆで落花生を煮て振る舞った。総領事手ずからの美味に日本の若者や農家の人々は目を丸くし、喝采を送った。

 

大阪総領事館がこのようなイベントを行った理由について、薛総領事は「中日両国間には頻繁に人的交流があり、経済や貿易においても緊密に結びついているが、農業交流と協力の分野においてはまだまだ向上の余地がある。私は中国の農村部に生まれ、田畑と共に育ってきた。長年にわたって対日関係の仕事に従事してきたが、両国における農業協力の伸びしろを常に強く感じていた。両国の農業従事者は、最も誠実で素朴な感情を共有できると私は思っている」と見解を語る。

薛総領事と地域で最も大きい春菊農家の木下さんは、初対面でも旧知のように打ち解けた。薛総領事が中国の農村活性化戦略と新たな農村構築に始まり、中日両国の農産物貿易、さらには中国の野菜と果物の栽培とハイブリッド米栽培における中国の優位性について語ると、木下さんは大いに触発され、かつて中国の技能実習生のホームステイを受け入れた時のことを思い出し、冬になったら春菊しゃぶしゃぶを共につつこうと薛総領事を誘った。

 

永野耕平岸和田市長もイベントに参加し、中日友好交流の重要性と地方の実務協力の可能性について薛総領事と共に語り、地元の日中友好協会と市民による対中友好イベントへの熱い支持を示した。地元テレビ局も密着取材に訪れ、111日には「中国の総領事が岸和田で一日農業体験」というニュースが流れ、地元の人々の注目と好評を広く集めた。

今回のイベントについて薛総領事は「中日両国は景色も気候も異なるが、大地と労働を愛する気持ちは同じだ。また、同様に土地を耕すことで収穫があると信じ、同様に勤勉に努力することでより良い生活を創造することを願っている。大阪総領事館は今後もこのような草の根交流を続け、地に足がついた心温まるイベントを行っていくつもりだ。日本の普通の人々と同席し、共に語らい、共に汗を流すことで、真の中国を客観的に理解してもらい、互いの感情をより近づけることで、日本の人々があらゆる虚偽の情報に惑わされたり誤導されたりしないようにしていきたい」と語った。

人民中国インターネット版 20211112

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