32歳の若き日本人起業家・吉川真人さんと深圳との深い縁

2022-07-28 14:52:56

現在、同社は自主研究開発によるAI鑑定技術と日本での長年にわたるブランド品流通の実績を融合させ、中国の中古ブランド品市場に合ったC2B方式による鑑定、査定、買い取り、デジタル鑑定証明書発行サービスなどの中国では未成熟な中古ブランド品領域のビジネスモデルを打ち立てている。また、深圳中検集団とブランド品鑑定士の育成カリキュラム、生徒募集、華南地域最大規模のブランド品鑑定センターの共同運営について戦略的パートナーシップを結び、人材育成やその検証などを共に行っている。

深圳中検集団と共催するブランド時計の鑑定コースの様子(写真=本人提供)

「私たちの企業は小規模な会社ながら手掛けているサービスが多く、華南地域最大級のメンテナンス工場を構え、売上高は毎年上がっています。今年8月には福田区の大型ショッピングモール中洲湾C Future Cityに販売をメインとした3軒目の中古ブランド品ショップのオープンを計画しています。創業して2年間は地盤作りに時間を割いてきたので今後も更なる成長が期待できます」と吉川さんは語る。

深圳が持つ包摂性

吉川さんの会社は深圳市南山区にあり、ここには深圳邁瑞生物医療電子や騰訊(テンセント)など中国の最先端を行くハイテク企業が集まっている。南山区は中国で最もハイテク企業が集中するエリアの一つで、上場企業数とその質も全国トップクラスとなっており、「中国で最もシリコンバレーの気質を持つエリア」「中国一のハイテク区」と称される。

「夜9時くらいにタクシーに乗ると、ドライバーの人に帰るのが早いねと言われることがあるんです。隣にあるZTE(中興通訊)などの企業はまだ明かりがついていますからね。そういう場所で働けていること自体、やはり誇りに感じます」と吉川さんは笑顔で話す。

吉川さんにとって深圳は未来都市のような雰囲気を持つ都市であり、そこで働く人々の思考は速く、ビジネスへの意識も旺盛で、都市建設でも経済発展においても驚くべき「深圳スピード」を感じるという。

「まず環境として、起業しやすいのは確かです。ただしそれは同業他社が参入しやすいということでもあり、このビジネスは儲かると知られれば一気に競争が激しくなります。

また、深圳では日本人だろうが何人だろうが誰でも受け入れる、ここに来た以上はみんな同じ都市で働く者同士だという意識もあります」

ビジネスの世界に生きる起業家であり、国際的な大都市で活躍する若者でもある吉川さんは、中国と関わり始めて10数年に及ぶ人生の中で、大いに成長を遂げた。

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