中国人ってどんな人たち?

2023-10-23 16:49:00

庄司 奏美


あなたは中国人に対してどのようなイメージを持っているだろうか。

私は小学5年生から中学1年生まで中国の蘇州で生活していた。私が小学4年生の時、来年から中国に住むことを母から聞かされて大泣きした。なぜなら4年間学校生活を共に送ってきた友達と一緒に卒業できないのかとショックを受けたからだ。しかしそれ以上に当時同じクラスだった友達で中国のことをひどく嫌っている子がいて、その友達の話を聞いていた私は「中国人はマナーが悪くて怖い人たちだ」と思っていた。そんな人たちが沢山いる中で生活しないといけないのかと思うと不安で仕方がなかった。

私は日本人学校に通っていたため中国人と関わる機会が多いわけではなかったが、中国で3年間過ごし、中国人に対するイメージは大きく変わった。

まず中国に来て驚いたことは、中国人はバスや電車で子どもやお年寄りの方がいると必ず率先して席を譲ることである。もちろん20代の若い人たちも当たり前のように席を譲る。日本ではこれができる人はとても少ないと思う。卒先して席を譲ることは日本人も見習うべき行動だと思う。

実際に私が小学5年生の時バスに乗っていると、当時150cmほどあり、体も大きい方だったにも関わらず、中国人は私が子どもだったからという理由で席を譲ってくれた。中国人は本当に子どもとお年寄りの方を大事にしていることを知った。

次に、冬に学校の短い体操ズボンを履いて、バス停でスクールバスを待っていると見知らぬおばあさんに「身体を冷やすから」とすごく怒られたことだ。蘇州日本人学校では学校に着いてすぐにランニングの時間があったので「私たちの習慣だから大丈夫だと答えた。」おばさんは私が中国人ではないと気づいたはずだが、やはりものすごく怒っていた。日本では知らない人に怒られることがまず無いので驚いたが、おばあさんが私のことを本気で心配してくれる気持ちが分かった。

また、父が知り合いの中国人から箱いっぱいのお土産をもらってくることがよくあった。そのお土産は季節の食べ物が多く例えば、山桃、枇杷、みかん、上海蟹、塩卵、お茶、端午節には粽、中秋節には月餅などを沢山貰った。中国人は人付き合いが大好きなのである。

最後に中国語教室の先生との出会いだ。日本人学校では週に2回の中国語の授業があった。授業は習熟度によってクラス分けがされていたので、レベルが高いクラスに入りたいと思い、近所の中国語教室に通う事にした。とても忙しい室長が「小学生は可愛いいね。私が教えるよ」と言ってくれた。先生はいつも 「奏美,很可!很害!很明!」と恥ずかしくなるくらい褒めて可愛がってくれた。そして1年間で、HSK24級まで合格させてくれた。

日本帰国して3年間が経った今、私には夢ができた。それは大学生になって中国に留学することだ。そのために高校生になってから中国語の勉強を再開し、今年7月にHSK5級を受け6割以上の点数を取る目標を達成することが出来た。この成績が取れたのも小学生の時に私に温かく熱心に教えてくれた先生のおかげである。

私の知っている中国人はあくまでも、蘇州の人である。日本では、東京の人と大阪の人の性格や特徴のイメージが違う。そのような違いは中国にもあるだろうから、蘇州とは別の地域に留学をして蘇州の人とその地域の人とではどのような違いがあるのかを調べたいと思う。また、私が中国に行く前に持っていた中国人に対するイメージと同じようなイメージを持っている人は多いと思う。だから私が中国に住んでみて分かった中国人のことを多くの人に知って欲しいと思う。

 

 

人民中国  2023年10月25日


 

 

 

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