桜と桜桃の間で交わされた中日の若者の対話――第7回「中日未来創発フォーラム」が北京で開催

2025-05-14 15:31:00

5月10日~11日、中国人民大学と日本笹川平和財団が共催する第7回「中日未来創発フォーラム」が中国人民大学で開催され、中日合わせて20の大学から集まった81名の大学生(中国48名、日本33名)が「未来の生活・教育・文化」をテーマに調査研究やディスカッション、成果発表などを行った。 

2日間のフォーラムでは、参加学生が「生活」「教育」「文化」の3グループに分かれ、北京の国投健康長者公寓、科大訊飛公司、景山公園などを実地見学し、中国の高齢者福祉・人工知能(AI)技術・文化遺産保護への理解を深めると同時に、相互理解と友好関係を促進した。 

閉会式は11日午後、中国人民大学の通州キャンパスで行われ、中国人民大学の張東剛党委員会書記、朱信凱常務副学長、日本財団の尾形武寿理事長が出席し、中国人民大学外国語学院の陳方院長が司会を務めた。 

張書記は挨拶の中で次のように強調した。「現在、世界は百年に一度の大変動を迎えており、私たちは未来の発展の方向をいっそう見定め、イノベーションと変革への勇気を持つ必要があります。これこそが今回の中日未来創発フォーラムの核心的な意義です」。さらに張書記は、日本各界との協力を深化させ、とりわけ青年を絆として中日友好の懸け橋を築き、共に東アジアの全面的な発展を促進していくことへの期待を示した。 

尾形理事長は「少年老い易く学成り難し」「学びて思わざれば則ち罔(くら)し」などの言葉を引用し、勉学に努め、善良な心を養うよう若者を励ました。また、中日が共に直面している高齢化などの社会問題について、相互学習から生まれる知恵が重要と強調し、若い世代の活躍に期待を寄せた。 

閉会式後、参加者らは中国人民大学通州キャンパス内の「双桜園」で植樹式に参加した。同園には中国原産の桜桃(さくらんぼ)の木と日本財団が寄贈した桜78本が植えられており、中日両国の学生たちが協力して苗木に土を盛り、水やりを行った。 

イベント終了間際、清華大学の日本人留学生・横田花夏さんは文化組のチームメンバーと名残を惜しみながら、別れの挨拶を交わした。「初めて中国を訪れました。中国の皆さんと景山公園を散歩して、北京の街を歩き回り、フォーラムで共に学びを深める中で、中国と北京の文化についてたくさん学ぶことができました。とても貴重な思い出が残りました」と感慨を込めて語った。 

過去2日間のイベントを振り返り、中国人民大学大学院生の鍾翰林さんも大きな収穫があったと述べた。「現在、日本のアニメをはじめとするポップカルチャーが中国で広く受け入れられている一方で、日本の社会では中国の大衆文化に対する理解がまだ不十分であると認識しました」。また、「今回のイベントを通して、日本の文化発信の成功事例をいっそう吸収し、参考としながら、いかにして中国の物語をしっかりと伝え、優れた中国文化を世界に広めていくかが重要な課題であることを強く感じました」と鍾さんは語った。 

夕暮れ時、双桜園では中日の若者たちが共に水を注いだ苗木が風に揺れ、新芽を広げていた。高齢化対策やAI教育、文化継承に関する創意に満ちた提案がフォーラムで生まれたように、両国青年の知恵と友情が込められたこれらの木々は、今後の中日間の人的・文化的交流の中で根を下ろし、成長していくに違いない。桜の花が咲き誇り、さくらんぼの実が熟する季節の訪れとともに、国境を越えたこれらの思考の共鳴は、東アジアの大地で文明の学び合いの果実を結ぶことだろう。 (文=蔡夢瑶  写真=謝文 ) 

人民中国インターネット版

関連文章