美しい中国 詩人が思い寄せた岳陽楼 今に伝わる端午節の物語

2018-05-07 09:27:27

 

 

北に長江を控え、洞庭湖東岸に臨む岳陽市は湖南省北東部に位置し、巴陵山と洞庭湖によって要衝地となり、「湘北門戸」とたたえられてきた。夏に蒸し暑く、冬に寒く湿度も高い天候を生み出した一方、トウガラシなどがなくては生きていけないほど辛い物好きの食習慣によって、情熱的でこだわりの強い性格を持つ岳陽市民を生み出した。

また、ここを流れる多数の河川は古代文学の繁栄の土台をつくり上げた。農耕文明の中後期、周囲の四大支流と長江を含む水系が水路による交通をより便利にさせたため、岳陽市は左遷された役人・詩人の赴任地の第一候補となった。彼らはここに集まり、数多くの文学作品を残した。

今月号の「美しい中国」では読者の皆さんと岳陽楼を訪れて『岳陽楼記』に書かれた美しき光景を眺め、洞庭湖で過去の物語に耳を傾け、汨羅江に身を投げた屈原をしのんで現地の人々が彼に寄せる思いを感じる。

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