現地時間の12月1日、習近平国家主席は、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれた第13回主要20カ国・地域首脳会合(G20サミット)で、米国のトランプ大統領と会談した。
会談で習主席は、中国側がさらなる措置を講じて、改革を深化させ、開放を拡大することを示した。そして、その過程において、米国側が注目している経済貿易の問題が解決されることを指摘した。また同時に、米国側にも、中国側が注目している経済貿易の問題を積極的に解決するように求めた。
習主席の言葉は、責任を負う大国として、理にかない、節度があり、積極的に取り組む中国の気迫と態度を十分に示し、中米両国元首の会談に友好的かつ率直で誠意のある交流の基礎を固めた。
最終的に、双方は次のような考えに至った。健全で安定した中米経済貿易関係は、両国と全世界の共同利益に合致している。相互尊重、平等互恵の精神に基づいて、互いに関心を持つ問題の解決に即刻着手し、新たな追加関税措置を中止し、二国間の経済貿易関係が正常な軌道にできるだけ早く戻るように推進し、ウインウインを実現することに同意する。
中米貿易摩擦が世界の神経をピリピリさせ、国際経済秩序が深刻な課題に直面している現状にあって、今回、中米両国元首が会談を通じて達成した重要な合意は、世界平和の擁護、世界経済の共同繁栄発展の促進に良い効果をもたらした。
サミット期間中、習近平主席は日本の安倍晋三首相とも会談した。習主席は会談で次のように指摘した。中日双方が先頃達成した各合意は段階的に実際の行動に移されており、中日関係は新たな様相を呈している。双方が建設的に中日関係の発展方向をしっかりと把握し、中日間の四つの政治文書で定められた原則の基礎の上で、両国関係の新たな前途を共に切り開くことを望む。
中日両国指導者の今回の会談は、今後の中日関係の発展のために新たな里程標を打ち立て、双方が安定した長期的発展に努めるためにも方向と目標を明確にした、といえる。
今回のG20サミットにおける二つの重要な外交活動は、中国が発展の実力をよりどころにして、理性的な態度で米国に、中国の改革開放の大きな枠組みはすでに定まっており、今の中国には「四海一家(世の中の人々を一つの家族のように見ること)」の度量があり、世界で起こるさまざまな災難や風雨を受け入れ、それに耐えることができる、と知らせたことを世界に見せた。
同時に、中国は明確に主張する方法で日本の懸念を払拭し、両国関係発展に影響する妨害を排除した。中国政府と人民が中日友好協力の推進に努力し、新型安全保障関係を積極的に構築し、さらに平和・協調の周辺環境をつくり上げ、より大きな範囲で、より大きな力で、第三国市場協力を実現するという好ましい願いを示した。(中国人民政治協商会議全国委員会委員、元中国社会科学院日本研究所所長 高洪=文)
人民中国インターネット版 2018年12月3日
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