合肥小林日用品有限公司 防疫保証し生産強化へ

2020-05-12 11:21:33

文=郭然 写真提供=合肥小林日用品有限公司

 中国の感染症情勢がまだ厳しかった217日、合肥小林日用品有限公司の湊修司総経理はすでに仕事の持ち場に復帰していた。秩序正しい生産回復を手配するほかに、湊総経理は社内の感染症予防・抑制グループリーダーという重要な新職務を受け持った。「仕事量は増えましたが、全員で懸命に感染症予防・抑制をしっかり行い、生産を回復させることは私の責任です」と湊総経理は話す。

 

勤務中の湊修司総経理

 

行動、体温を管理し安全確保

 合肥小林日用品有限公司は小林製薬グループの39番目の子会社で、海外における4番目の生産基地でもある。主に冷却ジェルシート、使い捨てカイロ、芳香剤などを生産し、その60%を輸出し、残りを中国市場で販売している。

 目下、中国国内の感染症はすでにコントロールされており、各地方と各業種は職場復帰と操業再開に力を入れている。湊総経理によると、同社は早くも3月初めに職場復帰率が80%に達し、現在は基本的に全員の復帰を実現し、各生産ラインはすでに正常な生産を回復している。どのように感染対策期間における従業員の仕事の安全を確実に保証し、同時に生産を強化するのか。これはしばらく直面しなければならない問題だ。

 

事務エリアでの消毒殺菌

防疫面では、防疫・予防・抑制グループを設立し、防疫の各任務を統一的に計画し、一定の水準で責務を果たすよう確実に保証した。統一的な指導のおかげで具体的な管理細則も明確になってきた。持ち場に就いた従業員はまず行動経路と体温をしっかり確認しなければならず、仕事中は他人と距離を保ち、食事の際には何回かに分かれて使い捨ての食器を使う。工場エリアでは毎日しっかり消毒し、マスク、非接触式体温計、防護服、防護マスク、消毒液などの防護物資をあらかじめ十分に準備し、必要に応じて各従業員に配布する。感染対策期間中の来訪者の管理はいっそう厳格にし、工場入場申請制を実行している。入場後には活動エリアと活動時間を厳しく限定する。入場時には警備ボックスで登録し、体温と健康QRコードを確認する。ひとたび従業員や来訪者に発熱症状が見つかれば、直ちに地元の医療衛生機関に報告し、当人が速やかに医者にかかって核酸検査を受けるよう協力する。従業員が疑似症患者と接触していたら、自宅での隔離を手配しなければならず、症状がないことを確認した後に仕事に戻れる。

 

食堂で食事する従業員

湊総経理によると、現在の防疫措置はやや煩わしいが、全て安全な生産を保証するためだという。「感染対策期間には会議の回数を減らし、参加者を限定すると同時に、出張者と来訪者を厳しく管理しています。仕事の効率には若干の影響がありますが、安全性を考えたことですから、やはり克服できます」

 

感染症によるニーズ増加にも対応

今年12月、合肥小林日用品有限公司の生産経営は感染症の影響を受けた。特に影響が大きかったのが物流面だ。各地で道路と人員出張を管制したため、貨物輸送の運転手が不足し、速やかに配送できず、物流コストも大幅に上昇した。しかし、国内の感染症が次第にコントロールされるようになったのに伴い、生産の各項目は正常に戻った。

 

合肥小林日用品有限公司の事務エリア

 合肥小林日用品有限公司の生産する製品の60%は海外に輸出される。新型コロナウイルスの世界的なまん延により、関連する原材料価格の上昇などの問題も一定の影響をもたらしている。しかし、湊総経理によると、感染症の拡大は実際には冷却ジェルシートなどに対する内外の市場ニーズも増加させた。このため、今後数カ月間のうちに販売する在庫製品を前倒しで出荷し、生産速度を一段と速めることを計画している。また、合肥小林日用品有限公司に自信を持たせているのは地元政府の支持だ。企業が現在直面している人員面と資金面の困難について、合肥市政府は企業に雇用安定助成金を支給し、感染対策期間中に企業が負担した社会保険料を免除するなど、多くの優遇策を打ち出しているという。どのように防疫を進めるかについて、政府は専門スタッフを手配し、企業にオンラインとオフラインの研修を実施し、企業が安全かつ順調に職場復帰と操業再開を実施できるようにしている。

 湊総経理は中国市場に対する自信について次のように述べた。目下の全世界の状況から見て、中国市場は相対的に安定している。将来の発展の見通しも比較的楽観視している。中国市場の回復は割合早いはずだ。

 

地元に防護服やカイロなど寄贈

 新型コロナウイルス肺炎の発生以来、合肥小林日用品有限公司は生産を確実に保証すると同時に、積極的に社会的責任を担い、現地のコミュニティーや人々と共に戦「疫」を遂行している。感染症の拡大後、防護300着とカイロ20箱を調達し、また合肥小林薬業有限公司と共に防疫物資購入費用20万元を用意し、合肥ハイテク産業開発区管理委員会に寄贈した。このほか合肥市赤十字会を通じ、コミュニティーの末端で防疫任務に従事するスタッフにカイロ10箱を寄贈した。

 

合肥小林日用品有限公司と合肥小林薬業有限公司による合肥ハイテク産業開発区への寄贈式

 商務部スポークスマンの高峰氏は記者会見で、「中国経済が示した巨大な粘り強さ、特に中国市場の消費の潜在力の段階的な解放は、目下の厳しい世界経済情勢の下、中国への投資に対する外国企業の自信と期待を効果的に高めた」と述べた。合肥小林日用品有限公司は多くの在中国外資系企業の一員であり、職場復帰以来の一連の措置は、中国で自社の発展を実現するだけでなく、中国の市場や社会と絶えず助け合って困難を乗り切り、互いに支援していくことを示している。

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