2021年の「中央1号文書」、各方面で農民を支援

2021-02-23 09:44:48

2021年中央1号文書」である「農村振興の全面的推進と農業及び農村の現代化加速に関する中共中央と国務院の意見」が21日、発表された。

貧困脱却の難関攻略の成果をいかにして揺ぎないものにし続けるか?農業と農村の現代化をどのように推進するか?農村建設行動をどのように実施するか?高額の結納など望ましくない習慣にどのような対策を講じるか?2021年中央1号文書は各方面で方針を示しており、農民に恩恵をもたらす「福袋」となっている。

貧困脱却の難関攻略の成果拡大、農村振興との有効的連携を実現

13次五カ年計画(2016-2020年)期間、新時代における貧困脱却の難関攻略は目標と任務を予定通りに達成し、現行基準下で農村の全ての貧困者を貧困から脱却させ、貧困県を全て解消し、貧困脱却のための移転任務を全面的に達成した。

2021年中央1号文書は、貧困脱却の難関攻略の目標と任務の達成後、貧困を脱却した県について、貧困脱却の日から5年間の過渡期を設け、軌道に乗るまで必要な支援を行う方針を打ち出した。再貧困化を防ぐ動的な見守りと支援の制度を整備し、再貧困化しやすい人々を速やかに見つけ、速やかに支援し、大規模な再貧困化を防ぐという譲れない一線をしっかりと守る。同時に、農村の低所得層の動的な見守りを行い、レベルや分類ごとの支援を実施する。

食糧、綿、油、砂糖、肉などの供給の安全を確保

2021年中央1号文書は、重要農産物の保障戦略を踏み込んで実施し、食糧安全保障の省長責任制と都市部住民に野菜など副食品を安定供給させる「菜籃子プロジェクト」の市長責任制を整備し、食糧、綿、油、砂糖、肉などの供給の安全を確保するとした。また、同文書は、食糧生産機能区と重要農産物保護区の建設を強化する▽国家食糧安全保障産業ベルトを建設する▽米、小麦、トウモロコシの三大穀物の完全コスト保険と収入保険の試行範囲を拡大する▽現代的畜産システムの構築を加速し、豚の基礎生産能力を保護し、養豚業が落ち着いて発展する長期有効な制度を整え、牛や羊の畜産業を積極的に発展させるなど、様々な方針を打ち出した。

生物育種の産業化応用を段階的に推進

農業現代化の基礎となるのは種子だ。中央経済政策会議に続き、2021年中央1号文書は種苗業を立て直す方針を打ち出した。

文書は、第3次農作物遺伝資源、家畜家禽遺伝資源の調査収集を加速し、国家作物家畜家禽海洋漁業生物遺伝資源バンクの確立を強化することを明確にした。

同時に、農業生物育種の重大な科学技術プロジェクトの実施を加速する。新たな家畜家禽遺伝改良計画と現代種苗業の高度化プロジェクトを実施する。生物育種の産業化応用を段階的に推進する。種苗業のリーディングカンパニーによる商業化育種システムの整備を支持し、種子生産拠点と優良品種繁殖システムの構築を強化する。

「種子技術は農業にとって特に重要であり、増産への貢献度が大きい」。中国社会科学院農村発展研究所の党国英研究員は、「現在、国際的に種子は独占性が比較的強い。これは価格決定権が供給側にあることを意味する。中国自体が農業大国であり、優良品種の育成は基礎的技術であり、自ら掌握すべきものでもある」とする。

2021年に安定的収穫農地1億ムーを整備

耕地は食糧生産の基礎だ。断固として耕地の「非農業化」を抑止し、「非食糧化」を防止する。2021年中央1号文書は、18億ムー(1ムーは約6.7アール)の耕地を最低限のレッドラインとして断固守る方針を打ち出した。

「耕地資源は限りのある再生不能な資源だ。耕地のレッドラインが突破されれば、中国の食糧安全保障は語りようもなくなる。従って、耕地の『非農業化』について強調する必要がある」と、中国工程院院士、中国農業科学院副院長の万建民氏は語る。

同文書は、耕地利用の優先順序を明確にし、永久基本農地を食糧生産に重点的に用い、一般耕地を主に食糧綿砂糖野菜などの農産物及び飼料生産に用いる方針を打ち出した。

「中央と地方は食糧主要生産区の高水準の農地整備への投資を強化し、2021年に干ばつや洪水に関係なく一定の収穫を確保できる、生産量が高く安定した農地1億ムーを整備する」。

2期土地請負期限の30年再延長を試行

土地は農民の「命綱」だ。2021年中央1号文書は、農村の土地の農民集団所有制を揺らぐことなく堅持し、家庭請負経営の基礎的地位を揺らぐことなく堅持し、第2期土地請負期限の30年間再延長の試行を段階的に実施し、農村の土地請負関係の安定性と長期的不変性を保ち、土地経営権転用サービスシステムを整備することを打ち出した。

「人民網日本語版」2021222

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