中央政治局が2ヶ月間に2回「資本市場」に言及 そのシグナルとは?

2024-09-29 16:01:00

中国共産党中央政治局は9月26日に会議を開催した。その中で、資本市場の振興に努力し、中・長期資金が市場への参入を誘導するよう力を入れ、社会保険、保険、資産運用などの資金の市場参入を阻害する要因を解消することが強調された。また上場企業のM&Aを支援し、公募ファンドの改革を安定的に推進し、中小規模の投資家を保護する政策措置を研究し打ち出す必要があると強調された。

中央政治局が資本市場に言及するのは、この2ヶ月間で2回目となる。7月30日に開催された中央政治局会議では、統合的にリスクを予防し、監督管理を強化し、投資家の信頼感を高め、資本市場の内的安定性を高めると強調された。

これについて星図金融研究院の薛洪言副院長は、「中央政治局会議が2ヶ月間に2回にわたり資本市場に言及したのは、上層部が資本市場を重視していることの表われだ。健全で持続可能な資本市場を構築することは、短期的な安定増加の要求に合致することであり、また中長期的な経済のトランスフォーメーションと発展における内的な要求でもある」と述べた。

薛副院長はさらに、「短期的に見れば、資本市場の振興、株式市場の収益効果の回復を通じて、投資家の消費への信頼感を効果的に高めることができ、消費の安定、経済の安定にとって重要な意義がある。同時に、中長期的な視野で見れば、中国の経済構造の高度化はイノベーションへの依存度が一層高まっている。そのため資本市場が資源の配置・誘導で力強い役割を発揮することが必要だ」と指摘した。

注目されるのは、7月の「資本市場の内的安定性を高める」との言及と異なり、中央政治局はこのたび「資本市場の振興に努力する」という新たな表現を打ち出した。

南開大学金融発展研究院の田利輝院長は、「この表現の違いには政策面における市場ムードと経済環境の変化への反応が映し出されている。『安定性を高める』から『市場の振興に努力する』への変化は、出現する可能性のある下方圧力に対応するために、政策の重心がリスク予防からより積極的な市場の活力・信頼感の喚起へと転換したことを意味する」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2024年9月27日

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