成都市でカーボンニュートラル技術革新の事例トップ10を発表
12月1日、天府永興実験室主催の「2024年天府カーボンニュートラルフォーラム」が四川省成都市の中国西部国際博覧城で開催された。フォーラムでは、2024年の成都市のカーボンニュートラル技術革新の代表的事例トップ10が発表された。
今回のフォーラムは「イノベーションに駆動される低炭素化 グリーン・新たな質の生産力の発展」をテーマに、カーボンニュートラル分野の院士や業界リーダー、企業代表を招き、グリーン・低炭素で質の高い発展の支援を目的にカーボンニュートラル・カーボンピークアウト分野のホットな話題に焦点を当てた。フォーラムは報告会とセミナーを組み合わせたもので、1つのメインフォーラムと7つの分科会が並行して開催され、カーボンニュートラルへの道筋について議論した。
開幕式では、中国科学院院士、天府永興実験室学術委員会の于貴瑞委員、中国工程院院士、中国科学院大連化学物理研究所の劉中民所長、東方電気集団党指導部メンバーの王軍副総経理が基調講演行った。
中国工程院院士、天府永興実験室学術委員会の賀克斌主任がラウンドテーブルフォーラムの司会を務めた。中国工程院院士、天府永興実験室高分子材料グリーン・低炭素加工および資源化研究センターの王琪主任、カナダ王立協会科学アカデミー、カナダ工程院のアカデミシャンの祝京旭氏、西安隆基氫能科技有限公司の馬軍総裁、重慶長安汽車股份有限公司の張暁宇取締役副社長、中国民間航空局の航空燃料・航空化学品耐空認証センターの夏祖西主任は、「炭素排出の二重管理(総炭素排出量の管理と炭素排出原単位の管理)とグリーン・低炭素化」をテーマに、踏み込んだ交流を行った。
「天府カーボンニュートラル革新行動」のブランドを持続的に構築し、代表的・模範的・牽引的な役割を発揮し、産業の実用化を促進するために、天府永興実験室は成都市で2024年のカーボンニュートラルの技術革新の代表的事例を募集した。専門家の評価を経て、2024年天府カーボンニュートラルフォーラムで発表する代表的事例トップ10が選定され、中には多くの重要で典型的な事例が含まれている。
東方電気風電股份有限公司は「世界最大級の26MW洋上風力タービン」の開発を主導し、再び風力タービン1基の出力で世界新記録を更新した。東方電気集団東方鍋炉股份有限公司が主導し、中国・欧州排出削減ソリューション(CHEERS)チームが共同で取り組んだ「中国・欧州の炭素排出削減技術研究」は、世界的な炭素回収・貯留研究開発モデルプロジェクトで、世界最大級の5MWケミカルチェーン燃焼式炭素回収・貯留実証装置を開発し、すべての指標が世界をリードしている。
メインフォーラムに加え、7つの分科会も並行して盛り上がった。分科会では、エネルギーの低炭素化、資源リサイクル、炭素吸収源と地中炭素隔離、汚染・炭素削減、グリーン交通など幅広い分野が取り上げられた。各界の専門家がグリーン化・低炭素化について知恵と的確なアドバイスを提供した。また、フォーラム開催期間中には最先端の低炭素新技術を紹介するロードショーが数多く開催された。
清華大学山西クリーンエネルギー研究院のエネルギー貯蔵・新エネルギーシステム研究センター副主任兼チーフエンジニアの房建忠氏は、完全等温水力圧縮空気エネルギー貯蔵技術を紹介した。成都思晗科技股份有限公司の最高経営責任者(CEO)を務めた王鴻雁氏は新型電力系統デジタル巡回検査と緊急通信保証システムの応用を実演した。水木東方(深セン)科技有限公司の最高技術責任者(CTO)を務めた鄭少将氏は自動運転/高度運転支援システムに向けた低炭素運転モデルモジュール化プロジェクトを説明した。
2024年天府カーボンニュートラルフォーラムは、紙に植物の種子を入れ、使用後に適切な温度と湿度の土に埋めることで発芽する「シードペーパー」で入場許可証を作るなど、目に見える対策で省エネ・排出削減を実現しただけでなく、41.37トンの炭素排出削減量を購入し、フォーラムに伴う炭素排出を中和することでゼロカーボンを達成した。