王毅中共中央政治局委員（外交部部長）は14日、イスラエルのサール外相と電話会談を行った。新華社が伝えた。

サール外相から、現在の情勢に対するイスラエル側の見解と立場について説明を受けた王氏は「中国は一貫して、いかなる国際紛争も対話や協議によって解決されるべきであると主張し、武力行使や制裁手段に反対している。この立場に基づき、中国はイスラエルによるイランに対する国際法違反の武力攻撃に明確に反対する。とりわけ、国際社会が今もイラン核問題の政治的解決を模索している中でのこうした行為は、なおさらに受け入れられない。イスラエルとイランはいずれも中東の重要国であり、両国関係は中東の戦争と平和の全局に影響を及ぼす。衝突のエスカレーションを回避するための措置を直ちに講じ、地域がさらに大きな動揺に陥るのを防ぎ、外交的手段による問題の解決という道に立ち返ることが喫緊の課題だ。これは国際社会の一致した共通認識でもある」と表明。

イランのアラグチ外相との電話会談の状況について説明したうえで、「武力では恒久的平和はもたらされず、共通の安全保障という理念を堅持してこそ、各国の合理的な懸念の完全な解決が可能となる。中国は一貫して、物事自体の理非曲直に基づき地域の紛争問題を受け止め、扱っており、イスラエルとイランの双方に対して、対話を通じて溝を解消し、平和共存の道を探るよう促す。そのために中国は建設的な役割を果たしていきたい」と強調した。

また、王氏はイスラエル側に対し、中国の機関および人員の安全をしっかりと確保するよう求めた。これに対し、サール外相は「イスラエルは中国の機関と人員の安全を一貫して重視しており、引き続きその安全を確保していく」と応じた。（編集NA）

「人民網日本語版」2025年6月16日