【地域の発展支えるSCO】プラットフォームやモデル区の役割が一層顕在化

2025-08-27 15:39:00

中国税関総署がこのほど発表したデータによると、今年1-7月には、中国と上海協力機構(SCO)の加盟国との輸出入額が前年同期比3%増の2兆1100億元(1元は約20.6円)に達し、同期の過去最高を更新したという。SCOは「上海精神」を堅持しながら、経済貿易、投資、相互接続など各分野での協力を絶えず深化させ、互恵ウィンウィン・共同繁栄の道を歩み、地域の発展に力強い原動力を注入している。人民日報が伝えた。

山東省青島市、膠州湾のほとりにある中国-上海協力機構地方経済貿易協力モデル区では、業務に追われる大忙しの情景が広がっていた。

クラクションの鳴り響く中、国際道路輸送システム(TIR)のマークを付けたトラックに新鮮な果物や野菜が満載され、TIR集結センターを出発した。7日にロシアの首都モスクワに到着する予定だ。上海協力機構国際ターミナル港自動車取引センターでは、真新しい新エネルギー自動車388台がまもなく検査を終え、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ港に向けて出発しようとしていた。青島・上海協力機構之珠国際貿易センターでは、アフガニスタンの青年アンツォーさんが故郷特産の香り広がるアーモンドや精巧な模様のじゅうたんなどを顧客に熱心に勧めていた。こうした一つ一つの情景は、同モデル区で人流、物流、ビジネスの流れが効率よく集積する状況を生き生きと示すものだ。

2018年6月、習近平国家主席は青島市で行われたSCO青島サミットの中で、「中国政府は青島に中国-上海協力機構地方経済貿易協力モデル区を建設することを支援する」と厳かに発表した。それから数年間、同モデル区は新型地域協力の道を探求し続けている。

少し前には、ロシア・サンクトペテルブルクにある企業の副社長が食品洗浄設備の調達ニーズを満たすため、同モデル区を訪れた。同氏は「シルクロードEC」総合サービス拠点が入念に準備した経済貿易協力商談会で、潜在的協力パートナー企業10社とのマッチングに成功し、すぐに協力の意向を固めたといい、「ロシアの食品企業は生産設備に対するニーズが非常に旺盛だ。上海協力機構地方経済貿易協力モデル区は私たちと優良顧客資源を効率よくつなぎ、私たちが満足できる製品に出会えるよう、正確なマッチングをサポートしてくれた」と振り返った。

同モデル区はSCO加盟国間の地方経済貿易協力に系統的ソリューションを提供するため、同拠点や中国-上海協力機構地方経済貿易協力総合サービスプラットフォームなどの「SCOツールボックス」を整えた。またSCO加盟国の企業信用情報調査の難しさという問題に焦点を当て、「信用SCO」越境信用サービスプラットフォームを打ち出し、専門的な顧客背景調査、グローバル企業信用報告などのサービスを企業に提供し、協力に際してのリスクを効率よく軽減させた。

青島洪珠農業機械有限公司の李振業副社長はチームを率いて在庫の準備に大わらわだった。李さんによると、「当社は4回連続で上海協力機構国際投資貿易博覧会に出展している。このプラットフォームを通じて、当社はSCO加盟国の多くの業者と安定した関係を構築した。2024年には加盟国の業者を50回近く接待し、SCO加盟国および『一帯一路』(the Belt and Road)共同建設国への輸出額は当社の輸出総額の80%以上を占めた」という。

パキスタンのユーラシア世紀研究所のイルファン・タカルウィ所長は、「ここ数年、中国は一連の協力プラットフォームの建設を推し進め、経済要素の流動を効果的に促し、SCO加盟国が発展経験をよりよく共有し、成熟した技術をめぐってよりよく交流し、専門的人材をよりよく育成するようにして、各国の経済発展を実質的に後押ししてきた」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2025年8月27日

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