もし新型コロナウイルスによるパンデミックがなければ、昨年の4月に東京で予定されていた漫画『血と心』日本語版の出版発表会に出る予定で、その時に砂原恵先生と再会できたはずでした。しかし、猛威を振るうパンデミックのせいで出版発表会は中止せざるを得なかったのです。今年の4月に、動画サイト「ビリビリ」と提携したアニメ版『血と心』のために、パンデミックのせいで直接日本へ行けない取材班の代わりに、弊社の東京支局スタッフに藤沢に行ってもらって、3時間にわたって砂原先生の動画を撮影してもらいました。動画で見た先生の、やや疲れたようではありましたが、とても元気そうな笑顔を見て一安心しました。ワクチンの普及で多分、アニメが出来上がった頃に、砂原先生を北京に迎えて再会できると思っていましたが、たった2カ月後の昨日(24日)、晴天の霹靂のように先生が急逝したという訃報に接しました。悲しみと悔しさが胸に湧いて、思わず涙がこぼれてしまいました。少し落ち着いたら砂原先生と付き合った日々が目の前に浮かんで来ました。
PFS(中国国際友人研究会)の田涛さんの紹介で砂原先生と出会ったのは5年ぐらい前でした。一見何も変わったところがない、普通の日本人の老人でしたが、非常に底力のある低い声で、ネイティブな東北方言交じりの中国語を喋り出しました。また、携帯のベルが鳴ると、なんと『人民解放軍行進曲』のメロディー! この方は一体何者だ、どのような人生の持ち主かと強烈な興味を持ち始めました。
その波乱な人生を聞いて、今までの興味が取材の衝動に変わりました。綿密な準備を経てようやく先生の宿泊先のホテルで取材を実現しました。同行したうちの編集者は、それを4ページの記事に構成しましたが、それだけではなかなか気持ちが収まりませんでした。
そこで長年『人民中国』の誌面を飾る漫画を執筆してきた漫画家の李昀さんと相談しました。砂原先生の話を聞いて李昀さんも興味と共感を示しました。世代のギャップを乗り越える砂原先生の話は、やはり今の若い世代にも読んでもらった方が面白いと思って、早速、プロジェクトの企画を立てて、李昀さんにオールカラーの長編漫画を執筆してもらうことになりました。度重なる深い取材を経て、砂原先生の人生像がようやく立体的に浮き上がりました。李昀さんのワークチームの努力によって、それが立派に漫画化され、生き生きとした砂原惠像が雕り上がりました。
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