新型肺炎の最前線で奮闘 武漢の華中科技大学

2020-03-02 14:07:40

113年の歴史、世界にも影響力

 世間では「北の協和、南の湘雅、西の華西、東の斉魯、中央の同済」といわれている。「中央の同済」とは華中大同済医学院のことだ。同済医学院には現在、陳孝平・中国科学院院士、馬丁・中国工程院院士がいる。彼らはそれぞれの分野で中国や世界の医学に影響を与えている。

新型コロナウイルスによる肺炎の拡大後、華中科技大学付属協和病院の発熱外来診療で患者の病状を診断する医師(華中科技大学提供)

 同済医学院はすでに113年の歴史を持つ。1907年、中国に現代医療教育がまだなかったころ、ドイツ人医師エーリッヒ・パウルンは上海で徳文医学堂を創設し、1908年に同済徳文医学堂に改名した。「同済」は「同じ船で助け合う」という意味だ。1927年、同済大学に改名した。19502月、上海同済大学医学院は内陸の武漢に移り、武漢大学医学院と合併し、中南同済医学院が組織された。19558月に武漢医学院に改名し、19857月にまた同済医科大学に改名した。2000年、同済医科大学と武漢都市建設学院、華中理工大学が合併し、華中大が生まれた。

 2016年、華中大は協和病院、同済病院、梨園病院の基礎の上で、実力のある専門病院7施設と特色ある総合病院を受け入れ、同済医学院附属病院とした。こうして華中大の附属病院は10施設になった。

新型コロナウイルス撲滅期間中、華中科技大学付属協和病院隔離病棟で隔離扉の両側から互いに励まし合う医療スタッフ(華中科技大学提供) 

 同済医学院は国家教育部(日本の省に相当)と国家衛生・計画生育委員会が初めて共同建設した10カ所の部直属大学医学院の一つだ。臨床医学、薬理学・毒物学、生物学・生物化学、神経科学・行為科学、免疫学、分子生物・遺伝学、社会科学、農業科学、環境科学・生態学の9学科はエッセンシャル・サイエンス・インディケーター(科学研究業績を判定し、科学の発展のすう勢をフォローする分析評価ツール)の世界学科ランキングでトップの1%に入っている。このうち臨床医学はトップの0.1%に接近している。同済医学院にはこのほか九つの国家重点学科、五つの国家重点(育成)学科、61の国家級臨床重点専門科、二つの国家級科学研究基地、省・部が共同建設した二つの重点実験室がある。

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