「愛返福来 共克時艱」― 日中発展促進会の新型コロナ対策支援活動

2020-10-09 10:28:59

文=凌奕樹 

 2019年初冬に発生した新型コロナウイルス(COVID-19)は、第二次世界大戦以来、最も急速に全世界に広がり、予防と治療が困難な公衆衛生の危機を招く事態となった。2020928日時点で、世界で感染が確認された人の累計は3,300万人に上り、死亡者数も99. 6万人に達した。その中、日本の感染者は81,690人で、死亡者は1,545人となった。このようなグローバルな危機は、人類が責任とリスク及び利益を共有する運命共同体であることを改めて示している。お互いに協力し、支え合うことがこの世紀的な危機を克服する唯一の方法と考える。

 日中発展促進会は2013年に京都で創立され、日中両国の経済、文化、教育、産業など多分野の有志者を会員として活動している。産官学研の連携を基に、経済、文化、教育、人材に関する交流協力事業を行い、日中両国、ひいては世界の更なる発展促進に寄与することを目的としている。そのため、コロナ禍において、日中発展促進会(会長:周瑋生工学博士、立命館大学教授、全日本華僑華人連合会初代会長)は一つの公益団体として、積極的に日中両国の新型コロナへの支援活動に参画している。

1弾 中国国内の新型コロナ感染拡大防止と救助支援活動に参加

 2019年の終わり、武漢で発生した新型コロナウイルスの感染拡大により、医療用品が著しく不足し、全国の医療機関が重大な医療崩壊の危機に陥った。その時、日中発展促進会が迅速に動き、海外にまだ余裕のある医療用品を確保し、国内支援に立ち上がった。立命館大学出身の張沖副会長は自身で創立した浙江加百列生物科技有限公司を率い、日本からトルコまでできるだけ多くの非接触型体温計、マスク、手袋などの医療用品を購入確保し、故郷をはじめとする全国20ヵ都市の一線で働く清掃員に緊急寄贈した。

 会長の周瑋生教授は多くの団体の支援活動に参加するとともに、立命館大学周研究室及び一般社団法人国際3E 研究院を率いて、各国における新型コロナウイルスによる感染状態とその特徴に関する多方面からの統計分析を行い、多くの提案を行った。周教授の“Statistical Results Show the Timeliness and Effectiveness of China's Measures against COVID-19”(Science and Technology Daily, 2020.05.04)という記事は、WHO及びアメリカのCDCが公表したデータをもとに、中国の新型コロナ対策の適時性と有効性を客観的に分析し、アメリカの感染状況と対策の効果を統計的に要因分析も行ったものである。研究の結果、アメリカの深刻な感染拡大はアメリカ政府の方針対策の失敗によるものであり、他の理由ではないと明らかにされた。この記事は、AP通信を含む400以上の国際的なメディアによって広く転載された。

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