中国共産党第20回全国代表大会における報告(全文)
十一、国家安全保障体系・能力の現代化を推し進め、断固として国家安全保障と社会の安定を確保する
国家安全保障は民族復興の基盤であり、社会の安定は国家富強の前提である。総体的国家安全保障観を揺るぐことなく貫徹し、国家安全保障の確保を党・国家活動の各方面・各段階に貫き、国家の安全と社会の安定を確保しなければならない。
われわれはあくまでも人民の安全を旨とし、政治の安全を根本とし、経済の安全を基礎とし、軍事・科学技術・文化・社会の安全を保障とし、国際安全保障の促進をよりどころとし、外部の安全と内部の安全、国土の安全と国民の安全、伝統的安全保障と非伝統的安全保障、自国の安全保障と共通の安全保障を総合的に勘案し、国家安全保障の確保と構築を総合的に勘案し、国家の安全保障と社会の安定維持の基盤である末端を強固なものにし、国際安全保障ガバナンスに参与する仕組みを整え、より高い水準の「平安中国」を建設し、新たな安全保障の枠組みによって新たな発展の形を保障しなければならない。
(一)国家安全保障体系を整備する。国家安全保障活動に対する党中央の集中的・統一的指導を堅持し、効率的で権威ある国家安全保障指導体制を整える。国家安全保障活動の調整メカニズムを強化し、国家安全保障の法治体系、戦略体系、政策体系、リスクモニタリング・早期警報体系、国家緊急対応管理体系を整え、重点分野の安全保障体系と重要特別活動協調・指揮体系を整備し、経済・重要インフラ・金融・サイバー・データ・バイオ・資源・核・宇宙・海洋などの安全保障体系の整備を強化する。反外国制裁・反内政干渉・反「管轄権の域外適用」の仕組みを整える。国家安全保障にかかわる配置を最適化し、各方面が連携する、立体的かつ高効率な国家安全保障維持体系を構築する。
(二)国家安全保障能力を増強する。国家の政権の安全、制度の安全、イデオロギーの安全を断固として守り、重点分野の安全保障能力の整備に力を入れ、食糧、エネルギー・資源、重要産業チェーン・サプライチェーンの安全保障を確保し、海外安全保障能力の整備を強化し、わが国の公民・法人の海外での合法的な権利・利益を守り、海洋権益を守り、国家の主権・安全・発展の利益を断固として守る。重大リスクの防止・解消能力を向上させ、安全保障上の系統的リスクの発生を厳密に防ぎ、敵対勢力による浸透・破壊・転覆・分裂活動を厳しく取り締まる。国家安全保障教育を全面的に強化し、各級指導幹部の発展と安全の総合的考慮の能力を高め、全国民の国家安全保障意識・素養を向上させ、国家安全人民防衛線をしっかりと築き上げる。
(三)公共安全のガバナンスの水準を向上させる。安全第一・予防中心を堅持し、包括的な安全保障・緊急対応の枠組みを構築し、公共安全体系を整備し、公共安全のガバナンスモデルの事前予防型への転換を推し進める。労働安全リスク特別対策を推進し、重点業種・重点分野の安全監督管理を強化する。防災・減災・災害救助能力、重大な公共突発事態への対応・保障能力を高め、国家地域緊急対応力の整備を強化する。食品・医薬品の安全監督管理を強化し、バイオセーフティの監督管理、早期警報、防止・抑制体系を整備する。個人情報の保護を強化する。
(四)社会統治体系を整える。共同建設・共同統治・共同享受に基づく社会統治制度を整備し、社会統治の効果を高める。社会の末端で新時代の「楓橋経験」を堅持し発展させ、新たな情勢下での人民内部の矛盾を正しく処理する仕組みを整備し、人民の投書・陳情取り扱い業務を強化・改善し、大衆が意思表示、利益調整、権利・利益保障を請求する方途を円滑化・規範化し、網格化管理(グリッドマネジメント)、きめ細かいサービス、情報化に基づく末端統治プラットフォー厶を整備し、都市・農村のコミュニティ・ガバナンス体系を整え、矛盾・紛争を迅速に末端で解消し、芽のうちにつみとる。市域社会統治現代化の推進を加速し、市域社会統治能力を高める。社会治安に対する総合的な対策を強化し、「掃黒除悪」の常態化を推進し、法に基づいて大衆が激しい不満を示している各種の違法犯罪活動を厳しく取り締まる。大衆による対策・ガバナンスを強化し、正義のために勇敢に行動する気風を醸し出し、誰もが責任を持ち、誰もが責務を果たし、誰もが利益を享受する社会統治共同体を築いていく。
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